セカチャレは、学習塾専門の株式、持分、事業売却のサポートサービスとして、今まで300件以上の学習塾売却に携わってきました。
学習塾経営者様の方には「株式売却、持分売却、事業売却は大規模な企業の話、自分には関係のないことだろう。」と考えている方も多くいらっしゃいます。
しかし、
・学習塾を閉校したいが、生徒や講師のことを考えるとやめられない
・体調面に不安があるが、引き継ぎ手がいない
・別の事業に集中したい
という方にとっても、株式売却・持分譲渡・事業売却は1つの選択肢となります。売却をすることがどのようなことなのか、それにより得られるものは何なのか、当ブログでご紹介します。
学習塾事業概要
■教室所在地
静岡県北東部
■指導形態
自立学習
■生徒数
10〜20名
■売上高
約580万円
■営業利益
約280万円
■譲渡金額
77円(税込)
■案件ページ
【小中学生向け/住宅地】静岡県北東部にある自立学習塾の事業譲渡
1. ご相談のきっかけ:引退を見据えた決断
静岡県北東部で自立学習塾を個人事業として経営されていた売り手様から、セカチャレにご相談をいただいたのは、2025年春のことでした。開校は2020年と比較的新しい塾ではあるものの、ご年齢のこともあり、早めに事業承継の道を検討したいとのことでした。
塾は小中学生を対象とした自立学習型の指導スタイルで、講師を雇わず、すべて売り手様お一人で運営されていました。10〜20名程度の生徒数で運営しており、地域に密着した小規模ながらも安定した教室でした。
売り手様は「生徒や保護者に混乱を与えたくない」「スムーズに事業を引き継いでくれる方がいれば…」とお考えでした。
また、譲渡額よりも“塾のスタイルを理解し、大切にしてくれる方”を重視されていました。後継者が見つからなければ廃業もやむを得ないとお考えでしたが、まずはセカチャレでの募集に踏み切ることになりました。
買い手となったのは、同じ静岡県内で学校教員として勤務されていた方。もともと教育業界での独立を考えており、「既存の教室を引き継ぐことで初期リスクを抑えられるなら」と、セカチャレを通じて当案件に応募されました。
買い手様にとってはM&Aは初めてでしたが、教育への強い熱意と、「教室をゼロから作るよりも、生徒がすでにいる環境でスタートできること」に大きな価値を感じられていました。
募集開始から基本合意までわずか1ヶ月。その後、双方の条件調整を経て、1週間という短期間で最終契約が締結されました。譲渡金額は33万円(税込)。譲渡形式は事業譲渡です。
PCや什器などの備品が含まれていたため、その内容に応じて金額を調整する柔軟なスキームでの契約となりました。
生徒への周知については、受験を控えている生徒には影響が出ないよう、受験終了後のタイミングでお知らせすることに。非受験生には年内に段階的に伝えていく方針をとり、保護者との信頼関係に配慮した運営が続けられました。
塾名やブランドはそのまま引き継がれ、学習スタイルも大きく変えずに運営を継続。譲受側が独自に取り入れる要素とのバランスをとることで、既存の良さと新たな価値の両立を図ることになりました。
本件は、売り手様と買い手様のニーズがきれいに重なった稀有なケースです。譲渡物(PCや備品など)の充実、譲受希望者の熱意、地域密着での展開希望など、複数の条件が早期成約につながりました。
ご年齢を理由に事業の継続をあきらめかけていた売り手様にとって、ご自身のノウハウを引き継いでくれる方との出会いは非常に大きな意味を持っていたようです。
“誰かの挑戦が、誰かの希望になる”——。
セカチャレは、今後もそうしたマッチングを全国でサポートしてまいります。