こんにちは!「学習塾売却のセカチャレ」を運営する株式会社インフィニティライフの吉田です
埼玉県にて、設立3年で赤字から黒字へとV字回復を遂げた個別指導塾。自走する塾の継続雇用を条件に、同業他社が利益1年分の評価で承継した事例をご紹介します。
今回は、埼玉県で運営されていた個別指導塾の事業譲渡事例を解説します。本件のハイライトは、前オーナーから譲り受けた赤字塾を、わずか3期で利益800万円超の優良案件へと再生させた売り手さまの手腕、そして買い手が最も評価した現場の「自走性」にあります。
本案件は、1教室ながら強固な収益基盤と組織体制を構築していました。
| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 埼玉県(1教室) |
| 譲渡形態 | 事業譲渡 |
| 生徒数 / 講師数 | 40〜50名 / 約10名 |
| 財務状況 | 年商約2500万円 / 利益約800万円(2025年) |
| 譲渡金額 | 850万円+消費税 ※直近期営業利益の約1年分 |
売り手さまは、前オーナーから赤字状態の塾を引き継ぎ、法人を新設して再生に尽力されてきました。独自の経営改善により、3期目には利益率30%を超える高収益体質を実現されましたが、代表者さまご自身の状況により継続的な経営が困難となったため、第三者への承継を決断されました。
売り手さまの「一番の不安」
売却にあたって最大の懸念は、「教室長の継続」でした。本教室は、代表者が現場に張り付かなくても運営が回る「自走性」を強みとしており、その中心人物である教室長が離脱することは、事業価値の毀損に直結するリスクがありました。
教室長は雇用条件に変化がなければ問題なく継続するというのが売り手さまの見立てではありましたが、可能性は残るため、慎重にことを進めたいと強く考えてらっしゃいました。
セカチャレは、この「自走性」を維持したままバトンタッチするスキームを最優先に設計しました。
買い手さまは、さらなる拠点拡大を目指す同業他社法人でした。
お問い合わせから成約まで約半年強、買い手さまとの初面談からは約2ヶ月という、非常にスムーズな進行となりました。しかし、実務面ではプロのアドバイザーによる細かな調整が不可欠でした。
1. 賃貸借契約の巻き直し
事業譲渡において最も煩雑な手続きの一つが家主との交渉です。本件では、賃貸借契約巻き直しに売り手様の承認印も必要となったため、セカチャレが仲介として入り、売り手・買い手双方の足並みを揃えて手続きを主導しました。これにより、賃貸借契約の手続きに伴うトラブルを未然に防いでいます。
2. 労務・法務DD(デューデリジェンス)の完遂
塾業界では講師の雇用契約や労務管理の透明性が厳しくチェックされます。皆様ご存知の通り、季節講習や受験期といった繁忙期では業務量が増え、残業が発生することが多々あります。こういった業務量の変動の大きさから、雇用契約書や、残業に関する規定、残業時間は細かくチェックされます。セカチャレは、必要となる膨大なDD資料を整理し、売り手さまへ準備指示を行いました。資料の正確性が買い手さまの安心感につながり、早期成約を後押ししました。
成約後も、現場の「自走性」を損なわないためのソフトランディングを重視しました。
本事例は、個人塾から組織的な運営へと脱皮した塾が、市場でいかに高く評価されるかを証明しています。
本件は、売り手さまが3年間で積み上げた「自走する組織」が、同業他社の拡大意欲と完璧にマッチした事例です。特に「教室長の継続」という大きな要因を問題なくクリアできたことが、離脱ゼロの成約につながりました。
自塾の売却や、自走性の高い組織への承継をご検討中の方は、まずは現在の運営体制の棚卸しから始めてみてください。
この記事の著者

M&Aアドバイザー 吉田諭
首都大学東京都市教養学部機械工コース(東京都立大学 システムデザイン学部 機械システム工学科)卒業後、大手教育系企業、建材メーカーを経て、株式会社インフィニティライフに参画。学習塾M&A事業のアドバイザーとして、80件以上の学習塾案件を支援、30件程度を成約に導いた。
・よくある質問
・お問い合わせはこちら