初めまして、「学習塾売却のセカチャレ」を運営する株式会社インフィニティライフの高木です。
・学習塾売却のセカチャレ https://smallm-a.com
・株式会社インフィニティライフ https://infinitylife.co.jp
セカチャレは、学習塾専門のM&Aサポートサービスとして、今まで100件以上の学習塾売却のサポートに携わってきました。
とはいえ、まだまだ「M&Aは大規模な企業の話、自分には関係のないことだろう。」と考えられている学習塾の経営者様は多くいらっしゃいます。
そこで、今まで私たちがサポートしてきた学習塾を分類し、どのような規模の、どのような学習塾が、どのようにして売却されたのかをご紹介致します。ご自身の学習塾と照らし合わせていただき、ご参考になれば幸いです。
今回は、弊社にご依頼いただく学習塾の中で、最も多いパターンの1つをご紹介します。
■イメージする学習塾
(生徒人数)
約10~30名
(売上)
約年300~900万円
(歴史)
開校から1~5年程度
(指導形式)
自立学習型
(人員構成)
オーナー様+アルバイトスタッフ数名
近年、「自立学習型」と呼ばれる形態の塾が増加しています。最初にカリキュラムを作成し、生徒はそのカリキュラムに応じて映像授業や、テキストを用いて自分のペースで学習を進めます。この「自立学習型」の特徴は、人件費が抑えられる、と言うことです。
学習塾の経営上、どうしても「家賃」「人件費」の比率は大きくなります。自立学習型は講師がつきっきりで指導をするわけではないので、そのうち1つである「人件費」を抑えられるビジネスモデルになっています。
「すららネット」はまさにこのビジネスモデルを爆発的に広める要因となったサービスなのではないでしょうか。他にも「学びエイド」や「aim@」など、様々な学習塾向けコンテンツが生み出されています。
近年は、学習塾業界でも人材不足が顕著になってきており、採用に対して気を使わなくて良い部分も、この自立学習型の魅力です。自立学習型には、集団・個別とは全く違った経営的側面における良さがあるのです。
■なぜ自立学習型の学習塾を売却するのか?
しかし、このような学習塾の経営者様が、弊社に売却をご依頼される方の中では多いのです。「メリットが沢山ありそうなのに、なぜ売却を?」と思われるかもしれませんが、それぞれの経営者様の大変な苦労や、経営的な面も鑑みると、納得できる部分もあるのです。
①コロナ禍で運営することに対するストレス
2021年10月現在も、去年から大流行した新型コロナウイルスへの対応が求められています。全員がマスクを着用、手指の消毒、換気、生徒と講師の距離感への配慮…。
自立学習型の教室は、比較的スペースが広々使えることが多く、他の形態と比べれば、懸念は少ないかもしれません。それでも、生徒・保護者・講師の不安を少しでも解消し、自分の学習塾でクラスターを発生させるわけにはいかないというプレッシャーや不安などと日々戦わなくてはなりません。
更には、3,4月は学習塾でいえば年度の生徒数の基盤を作る新入生募集の最大のタイミングですが、2020年はコロナウイルスの影響で客足が大変鈍くなったと言います。実際、大手でもその影響でいくつかの教室を閉校しています。ただでさえ経営面において集客は難しい部分でありながら、外部環境も悪化し、それに対して疲弊してしまい、売却する決断をされたという経営者様もいました。
②教育業界の大きな変化に対応できない
こちらも新型コロナウイルスと同じタイムリーな内容ですが、現在教育界は大きく変化している、また、変化しようとしています。大学入試改革や、プログラミングの必修化、英語の早期学習カリキュラムなど、従来の学校教育が変わることは周知の事項です。
自立学習型の学習塾は、教室長の教務力が他の形態と比べて大きく学習塾のクオリティを左右すると言っても過言ではありません。それは、自立学習型のキモである「カリキュラム」を教室長が作成していることがほとんどだからです。
例えば、個別学習塾のウリは「講師のきめ細かい指導」です。それに対して、自立学習型は「勉強のやり方」となります。この勉強のやり方は、受験情勢や学校教育の内容によって、大きく変わる要素であると言えます。
それゆえ、教室長は常に自身の知識、常識をアップデートしなくてはなりません。その自身の学習に対するモチベーションの低下や、今までの経験とのギャップを感じられ、売却を決意された経営者の方も多くいます。
③経営面で限界を感じる
自立学習型の経営的メリットとして、人的リソース、コストに対するアドバンテージを紹介しましたが、経営的デメリットとして「教室のキャパシティが低くなる」と言う点が挙げられます。
集団塾は週に3回、個別塾は週に1,2回授業があることが多いのですが、自立学習型は通い放題(週5,6回)になっている事が多いです。そうすると、仮に人数が他の形態と同じであった場合、教室の利用率は最大3倍まで膨れ上がり、広い教室が必要になったり、最大人数が限られたり、となる場合が多いです。
そのため、テナントを変えない、となった場合は人数が頭打ちになってしまい、より多くの収益をあげることが難しくなります。ここで、実際の収支をイメージしてみましょう。
(収入)
25,000×20×13=6,500,000円
※季節講習等含めて年間13ヶ月分の売上を想定
(支出)
家賃 2,400,000円
光熱費・通信費 400,000円
講師給与 500,000円
合計 3,300,000円
わかりやすい数字だけ出して見ると、収支は約320万円の黒字となります。しかし、ここから細かい費用を加算して行くと、おおよそ200万円程度の黒字となります。
先述の通り、自立学習型の教室長の負担は非常に大きいです。その負担が常にかかった状態でこの収益となると、生活はできるけど、旨味を感じない、と言う経営者の方が多いのです。
■おおよその売却金額は?
これくらいの規模であれば、生徒単価や場所にもよりますが、首都圏であれば「110万~440万程度(税込)」が相場価格になります。だいたい1年分の利益をそのまま受け取れるようなイメージになるかもしれません。
■売却の時に気をつけるべきポイントは?
何度もお伝えしている通り、自立学習型のキモは教室長です。その教室長(オーナー様)が離脱する場合、生徒や保護者はかなりの不安を抱えます。
生徒が多く抜けてしまうと、それだけ事業価値が下がってしまうだけでなく、レピュテーションリスクの側面もあり、短期ではなく長期的な視点でもマイナスの要素が大きくなってしまいます。
そのため、引き継ぎは個別面談を行いながら次のオーナー様及び教室長の方が信頼できる方であることを訴求したり、引き継ぎ期間を長くとって、生徒とのコミュニケーションを取りながら信頼関係を築く、ということが大事です。
■売却後、オーナー様はどうしてる?
学習塾を売却した後は、全く別の事業を行われたり、そのまま引退される方もいらっしゃいます。原則、競合避止の条件が契約書に盛り込まれるので、同じエリアで同様の事業を行うことはできませんが、引き継ぎ先によっては、
・旧オーナー様にアドバイザーとして残っていただきたい
・業務委託として一部の運営を引き続きおまかせしたい
と依頼される方もいらっしゃいます。その場合、従来とは違う形で、携わっていくこともパターンとしては考えられます。
■このジャンルのサポート実績
①東京都江戸川区の学習塾
(指導形態)
自立学習型
(生徒人数)
約15名
(継続年数)
約5年
(人員構成)
オーナー兼教室長+アルバイト約2名
(年間売上/売却金額)
約700万/約200万
(売却理由)
学習塾の運営ではなく、別の事業に興味をもったため。
②埼玉県さいたま市の学習塾
(指導形態)
自立学習
(生徒人数)
約10名
(継続年数)
約2年
(人員構成)
オーナー兼教室長+アルバイト約1名
(年間売上/売却金額)
約300万/約100万
(売却理由)
物理的に今後携わることが難しくなったため
③東京都足立区の学習塾
(指導形態)
自立学習
(生徒人数)
約15名
(継続年数)
約3年
(人員構成)
オーナー兼教室長+アルバイト約2名
(年間売上/売却金額)
約600万/約160万
(売却理由)
経営的な理由により撤退。
④福岡県博多市の学習塾
(指導形態)
自立学習型
(生徒人数)
約20名
(継続年数)
約2年
(人員構成)
オーナー兼教室長+アルバイト約1名
(年間売上/売却金額)
約800万/約180万
(売却理由)
体調面で継続が難しくなったため。
⑤東京都練馬区の学習塾
(指導形態)
自立学習
(生徒人数)
約20名
(継続年数)
約2年
(人員構成)
オーナー兼教室長+アルバイト約4名
(年間売上/売却金額)
約650万/約150万
(売却理由)
引退するため。
■個人で譲渡することは難しい?
個人でも、買い手を探すことはもちろん可能です。しかし、買い手探しは想像以上に時間や手間がかかります。
・10名を超える候補者の方々とのテキストや対面でのやりとり
・譲渡価格が相場と大きくずれてしまい、買い手がつかない、もしくは買い叩かれてしまう
・契約関係がわからず、不利な契約を結ぶことになってしまう
・譲渡後に買い手からクレームを受けたり、揉めたりする
といったトラブルがあったというお声も少なくありません。
手間を省き、相場に合った価格で、売却するために、是非ともセカチャレにお任せください。売り手様は交通費以外無料でご利用いただけます。契約後に、オプションなどで費用がかかる、といったことも一切ありません。安心して、おまかせください。