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事業譲渡例39|閉校直前だった個別指導塾 出会いが紡いだ譲渡(東京都)

2023年10月6日
譲渡例(今までのケース)

初めまして。「学習塾売却のセカチャレ」を運営する株式会社インフィニティライフの吉田です。


セカチャレは、学習塾専門の株式、持分、事業売却のサポートサービスとして、今まで150件以上の学習塾売却に携わってきました。

学習塾経営者様の方には「株式売却、持分売却、事業売却は大規模な企業の話、自分には関係のないことだろう。」と考えている方も多くいらっしゃいます。


しかし、

・学習塾を閉校したいが、生徒や講師のことを考えるとやめられない

・体調面に不安があるが、引き継ぎ手がいない

・別の事業に集中したい

という方にとっても、株式売却・持分譲渡・事業売却は1つの選択肢となります。売却をすることがどのようなことなのか、それにより得られるものは何なのか、当ブログでご紹介します。


今回は、東京都23区内の最寄り駅から徒歩3分の小中規模の学習塾の事業譲渡をご紹介します。

翌月末には閉塾することが決まっていた本塾がなぜ譲渡を決断し、また成約にまで至ったか。
その経緯も含めて、紹介していきます。

学習塾事業概要

●教室所在地
東京都23区内

●指導形態
個別指導

●生徒数
3~5名程度

●売上高
約410万円

●営業利益
赤字

●譲渡金額
0円

●案件ページ

【至急/駅徒歩4分】東京都23区内の個別指導塾

事業譲渡を決めたきっかけ

生徒様の居場所をどうにかして残したい


この売り手様から一番最初にご連絡をいただいたのは2023年の7月末頃で、9月末には閉塾することを生徒様にお伝えした後という状況でした。

アナウンス後、生徒様よりどうにかして指導を継続出来ないかとご要望をいただくも、塾を継続するにも限界があり、何か手段はないかと必死に考え抜いた中で弊社のHPに辿り着いてくださいました。

ご相談いただく最中にも、生徒様への想いが強く伝わってくる「急ぎでも誰に引き継いでもいいわけはない」「生徒の区切りまで環境を残したい」というお言葉に、この売り手様がお力添えいただけることが一番の買い手様へのメリットだと確信いたしました。

生徒様へ塾の継続を伝え直すにしても閉塾1ヵ月前の8月末が限度。1ヵ月という非常に短い募集期間で出会いを、縁を繋げる募集を開始いたしました。

経営状況が悪くなり閉塾を検討されている方は、ご自身の塾が売れるわけがないと思いがちですが、あらゆる買い手様があらゆるニーズを持って買収をご検討されています。

とはいえ買い手様も経営状況が少しでもいい状態を望んでおりますので、閉塾をご検討される前に一度ご相談をいただければ、よりスムーズに募集も進んでいたはずです。

募集開始〜基本合意

買い手さまの募集・候補者さまの反応

弊社では、お手伝いをする際に、案件毎に「事業概要書」を作成します。この事業概要書には学習塾の実態をまとめるのですが、その際に売り手様から様々な資料をいただきながら作成をします。

しかしながら、この売り手様は、個人で運営をしてきたため、会計業務をご自身がわかる範囲で行なっていました。それゆえ売上や経費などを細かく記録しておらず、資料作成のために細かくヒアリングをしながら、可能な範囲で、できるだけ細かく状況をチェックして、概要書にまとめていきました。

譲渡金の希望額もこのタイミングで決定いたします。

閉塾日が確定してしまっていても、想いを継いでくれる方でないと譲渡は出来ない。そんな想いから、出来るだけ多くの方に検討していただけるよう譲渡金は0円といたしました。

結果、お問合せ自体は頂戴することができ、狙い通り実名交渉段階まで進む候補者様は多くいらっしゃいました。もちろん、経営状況の悪さからご面談を希望される買い手様は多くありませんでしたが、売り手様の人材としての価値を打ち出した募集要項から、正に想いを継いでくださる方が現れました。


買い手様のファーストインプレッションや譲渡の実現可能性、スピード感は、この譲渡金とのバランスとなりますので、多くの候補者様にご検討いただきたい場合は、譲渡金を低く、逆に候補者様を絞りたければ譲渡金を高く設定することを意識していただけると、イメージ通りの譲渡スケジュールになるかもしれません。

売り手さま含めてその候補者の方と、まずはオンラインで面談をし、追加で必要な資料のご要望などをいただきながら、検討を進めていただきました。

その買い手様はこれまで塾事業を経験したことがない方ですが、自分の理想とする教育事業を開業したいという想いの方でした。ただ課題として根本的な学力向上のノウハウには不安があり、売り手様の長年の経験と実績を求めて買収を検討していただけました。

現地での面談


オンライン面談を経て、現地に伺って実際に現地を見たいとご要望を頂戴し、売り手様にもご都合をつけていただいて、現地面談を実施しました。


概要書やオンライン面談で、数字面等のなんとなくイメージはできるものの、実際に教室に行ってわかることはたくさんあります。

生徒やいずとも、机や椅子の配置から実際の指導の様子をイメージすることもできますし、テナントをどのように有効活用するのかを検討したりと、現地に実際にお越しいただたことで、買い手様にもより具体的に引き継いだ後のイメージを持っていただくことができました。


膨らんだイメージと教室長と直にお話したことで、お伝えしていた想いが真であると感じて頂けたのか、是非売り手様と共に塾を運営していきたいと頂戴しました。


そして、改めて教室にて売り手様を教室長として雇う条件を大まかに定め、基本合意へと至りました。

DD〜事業譲渡契約

デューディリジェンス(DD)


学習塾の事業譲渡の場合、ある程度の情報は先に出してしまっているので、DDでより細かく調べる必要がある内容は、そこまで多くありません。


今回は、買い手様からご希望を頂戴したのは、売上が実際に入金されているかどうかの確認で入金明細のチェックが行われました。


そして、最も高いハードルとなるのが賃貸借契約ですが、既に閉塾予定であったため、賃貸借契約の解約を申し出ていたため、再契約のみとなりました。


先に大家様にも伝えていたため、譲渡後の賃貸借の条件等、譲渡契約前にチェックをすることができました。譲渡前と同様の条件で借りることができるため、買い手様としてもスムーズに、お話を進めることができました。

特に時間をかけて擦り合わせたのは業務委託契約に関してでした。買い手様は塾事業の経験がないため、指導給や教室長給与の相場感がわからず、売り手様は企業勤めの経験がないため、業務規程の内容も一つ一つ確認することなりました。弊社を介して契約書を読合せ、都度加筆修正を行いながら、双方ご納得いただける契約書を準備することが出来ました。

譲渡契約締結後


譲渡契約の締結が完了し、現在は引き継ぎ期間に入っています。


今の所特にトラブルなく進んでおり、ご家庭への案内や新指導プランの準備が進んでいます。

売り手様の学習指導を軸に、買い手様のアイディアが今後新しい教育の形を創造してくれることでしょう。


終わりに

こういった閉塾を決め、アナウンスを完了してしまった塾様からのお問合せは多くありません。

あらゆる塾経営者が譲渡という手段を持っていただけるよう、今後も邁進していきたい想いです。

今回のように、非常に短い期間の募集でも必ず譲渡へ導けるとお約束はできません。ただ、少しでも確立を上げるお手伝いは出来ます。もちろん、個人で引き継ぎ手を探すことも不可能ではありません。しかしながら、現れた候補者様とどうお話を進めるか、どんな情報が必要なのか、事前準備を進めていくことで、よりスムーズに交渉を進めることができます。期間がないからこそ、学習塾という特殊な業態をきちんと理解し、その業態にあった伝達すべき情報を用意する必要があります。

セカチャレはその「買い手様が検討するための基準」を理解しています。「どのような塾にニーズがあるのか」を熟知しています。


塾のM&Aを専門に取り扱っているからこそ出来ることだと自負しております。

利用は無料で、コストもなく利用できるので、少しでも検討されている方はお気軽にご相談ください。

また、セカチャレには「学習塾やスクールの事業を買収したい」と考えている候補者の方とのネットワークがあります。

「うちの塾は売却ができるのかな?」

「興味を持ってくれる候補者はいるのかな?」

と少しでも気になっている学習塾の経営者様、是非ともお気軽にお声がけください。


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