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事業譲渡例46|オーナー様のライフワークバランスのために

2024年1月24日
譲渡例(今までのケース)

お世話になっております。「学習塾売却のセカチャレ」を運営する株式会社インフィニティライフの吉田です。


セカチャレは、学習塾専門の株式、持分、事業売却のサポートサービスとして、今まで300件以上の学習塾売却に携わってきました。

学習塾経営者様の方には「株式売却、持分売却、事業売却は大規模な企業の話、自分には関係のないことだろう。」と考えている方も多くいらっしゃいます。


しかし、

・学習塾を閉校したいが、生徒や講師のことを考えるとやめられない

・体調面に不安があるが、引き継ぎ手がいない

・別の事業に集中したい

という方にとっても、株式売却・持分譲渡・事業売却は1つの選択肢となります。売却をすることがどのようなことなのか、それにより得られるものは何なのか、当ブログでご紹介します。


今回は、FC展開している英会話塾の事業譲渡の案件をご紹介いたします。コロナ以降の開校から生徒を集め続けていたものの、ご家庭の事情で移住したことで遠隔経営となってしまいました。塾の状況は良くいものの、オーナー様のご家庭での時間と塾のための時間、オーナー様の生活を圧迫し始めてしまったことで譲渡をご決断なさいました。


その経緯も含めて、紹介していきます。


学習塾事業概要


■教室所在地
神奈川県横浜市

■指導形態
英会話塾

■生徒数
80~100名程度

■売上高
約760万円

■営業利益
約380万円

■譲渡金額
385万円(税込)

■案件ページ

【黒字教室/好立地】神奈川県横浜市のFC加盟英会話塾

事業譲渡を決めるまで


塾は流行っているが、オーナー業を続けるには遠すぎる


本塾はコロナ禍以降に開校したFC加盟の英会話塾で、開校から順調に生徒を増やしていたところでした。しかし、ご家庭の事情でオーナー様が移住し、遠隔地より月に一度塾への訪問、入会者への対応、FC本部との打合せと、オーナー様の時間を圧迫してしまう状況となっておりました。

物理的な経営継続の厳しさから閉校を視野にFC本部に相談するも、FC本部としては上手くいっている教室を閉塾にすることは非常に避けたいことで、どうにか譲渡先はないかと尽力していただけておりました。ただ、どうしても他オーナー様へのご紹介等、候補者探しの方法にも限りがあり、オーナー様より弊社にご相談をいただく運びとなりました。

ご相談をいただいた際に、オーナー様が最も不安に思われていたのがFC加盟が必要であることで、FC本部でも弊社のように仲介会社を使っての譲渡は前例がなく、本当に見つかるのだろうかと何度もご確認いただきました。

事実、FC加盟塾とい一文で、既に塾を運営している買い手様は軒並み対象外となります。また通常の事業譲渡あれば発生しない加盟金、ロイヤリティという要素もあることで、足踏みされる買い手様もいらっしゃいます。しかし、指導ノウハウ、運営ノウハウが保証されているFC加盟塾に魅力を感じておられる買い手様も同時にいらっしゃいます。

募集開始〜基本合意


買い手様の募集・候補者様の反応


弊社では、お手伝いをする際に、案件毎に「事業概要書」を作成します。この事業概要書には学習塾の実態をまとめるのですが、その際に売り手様から様々な資料をいただきながら作成をします。

概要書が完成してから、弊社では募集を開始します。今回はFC本部で集計しているデータをいただくことが出来ましたので、スムーズに概要書を作成することが出来ました。英会話塾という属性上、教室の雰囲気を少しでもお伝えしたいと思い、教室写真は必ず頂戴するようにお願いいたしました。

掲載を始めるとお問合せを非常に多く頂戴出来ました。やはり生徒数が一定以上おり、エリアも横浜という中心部であることが大きく寄与いたしました。その中でも、出来るだけ本部審査を通過できるであろう、「塾運営をしていない方」を優先的にオーナー様へご紹介していくことになりました。

まずはオンライン面談での顔合わせと質疑応答。候補者様によって頂戴するご質問は様々で、教室運営に関わる経費・実績中心の方もいれば、実際に通う生徒の雰囲気・入会までの動線と譲渡後の候補者様の関わり方を気にされる方もいらっしゃいました。

候補者様には様々な方がおり、いわゆる「脱サラして経営者に!」という方、「別事業を本業しているが、安定感のある塾事業を新たな柱としたい!」という方、「ずっと想っていた、教育へ貢献し、子供達の未来を明るくしたい!」と非常に多岐に渡る候補者様がいらっしゃいます。

各候補者様によって譲渡を受ける判断基準が違い、それぞれ欲する情報も違います。収支データ、経費内訳、賃貸借契約書と最低限皆様ご確認する情報もございますが、何を押し出してアピールするかは、どういった候補者様にアピールしたいかと同義と言えます。

現地での面談


お話を進めてくださっていた候補者様の中で何名か、オンライン面談を経て、現地に伺って実際に現地を見たいという方がいらっしゃり、売り手様にも都合をつけていただいて、現地面談を実施しました。


概要書やオンライン面談で、数字面等で塾のイメージはできるものの、実際に教室に行ってわかることはたくさんあります。

特に今回のような英会話塾では幼児から通うことが多いため、教室の雰囲気は非常に大きな判断基準となります。小さな子供達がここに楽しく通っている映像がイメージできる教室であるか、通塾する上で保護者様の送迎はしやすいか、一人通塾するとしたときの不安要素はないか、様々な要素があります。本塾は閑静な住宅街のある駅近で目の前にスーパーもあり、テナントは元々居住用で居心地が良く、いい意味で人の目がある通り沿いという最高の立地でした。

教室内はオーナー様の子供達に楽しく英語を学んでほしいという想い溢れる飾りつけや、クローゼットには季節のイベント事のオーナメント、見学に来られた方はそのまま譲渡物だけでも1年間居心地よい教室を継続できる環境が整っておりました。

これはオンラインや概要書では伝わり切らない魅力で、実際に現地にお越しいただいたからこそわかることです。お越しいただいた方も、お話していたもの以上に魅力を感じてくださり、さらに前に進んでいただける手応えがありました。

ご訪問いただいてから、お越しいただいた方のうち1名の方に「譲渡に向けて動いていきたい」とのお返事をいただき、基本合意を締結する運びとなりました。

この候補者様は、ご自身は定年退職し、今後は社会貢献を、教育事業を担っていきたいという想いをお持ちの方で、英会話塾だけでなく、学習塾の展開も視野に入れており、非常に教育観念の高い方でした。


基本合意〜事業譲渡契約


基本合意後


学習塾の事業譲渡の場合、ある程度の情報は先に出してしまっているので、DDでより細かく調べる必要がある内容は、そこまで多くありません。


今回の確認事項は発生している御月謝が報告通りの金額か、講師への支払い給与も報告通りかと塾の通帳の出入金履歴で確認が終わる程度のものでした。

そして、多くの学習塾の事業譲渡において、最も高いハードルとなるのが賃貸借契約です。

賃貸借契約は、一般的に譲渡契約のあとに大家さんもしくは管理会社との交渉が行われます。

※明確に譲渡を伝えないように、根回しを行うことはあります

事業譲渡の話が伝わってしまうと、そこからご家庭や講師に伝わってしまう可能性が0ではないからです。その場合、本意でないものが伝わってしまい、離脱が発生してしまうなどのリスクがあるからです。

今回はオーナー様と大家さんの関係性が非常に良好で、大家さんはこの地域に英会話塾が無くなることに強い抵抗感を持ってらっしゃる地域への社会貢献意識の高い方だったこともあり、譲渡契約前から非常に協力的にご相談に乗っていただけました。

譲渡前とほとんど同様の条件で借りることができるということが判明したため、買い手様としてもリスクなく、お話を進めることができました。

譲渡契約のあとに、あまりにも現行と条件面で大きな乖離がでてしまい、目論んでいた収支計画がいきなり崩れてしまう、という可能性は0ではありません。

それらの数字面の細かいチェック、譲渡後の条件面のチェックが完了し、FC本部にも迅速に審査、FC加盟手続きを進めていただくことで、無事に譲渡契約を締結することができました。引き継ぎ期間もきちんと取れるスケジュールに設定し、双方が今後のイメージをもって、お話をまとめることができました。



譲渡契約締結後


譲渡契約の締結が完了し、現在は引き継ぎ期間に入っています。


今の所特にトラブルなく進んでおり、ご家庭への案内や、登録講師の方との雇用契約の手続きなどを進めています。事業譲渡の場合は、株式や持分の譲渡と異なり、各種契約関係を全て巻き直さなくてはいけません。


賃貸借契約の条件も事前にチェックすることができていたので、その折衝等必要なく、手続きを進めることができています。

オーナー様と買い手様、FC本部のニーズが綺麗にかみ合い、非常にスムーズに進む正にWin-Win、M&Aの理想形と言える着地となりました。

今後は買い手様の希望している学習塾事業への展開もFC本部がサポートしてくださり、本地域の教育へより貢献していく事業になっていくことにわくわくしております。

終わりに

今回は「FC加盟塾でも事業譲渡することは出来るのだろうか」という不安から、譲渡を悩まれているオーナー様でした。他にもこういったお悩みを持ってらっしゃる塾はあると存じます。FC本部によって弊社のような仲介会社を利用することを禁止しているところもございます。

しかしながら、多くのFC本部にとっても閉塾となることは本意ではなく、なによりも生徒様の居場所を守るため、一つの手段としてご検討に加えていただければ幸いです。

セカチャレは「学習塾の買収を検討している候補者様」を把握しています。


その点で、「生徒様の居場所を何としても残したい、講師の居場所を何としても残したい」と思っている学習塾経営者の方のお手伝いは十分にできると自負しています。

利用は無料なので、コストもなく利用できるので、少しでも検討されている方はお気軽にご相談ください。


また、セカチャレには「学習塾やスクールの事業を買収したい」と考えている候補者の方とのネットワークがあります。

「うちの塾は売却ができるのかな?」

「興味を持ってくれる候補者はいるのかな?」

と少しでも気になっている学習塾の経営者様、是非ともお気軽にお声がけください。


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