法人譲渡ケースその5|インターナショナルスクールを運営する合同会社の譲渡

2023年7月5日
譲渡例(今までのケース)

こんにちは!「学習塾売却のセカチャレ」を運営する株式会社インフィニティライフの高木です。


・学習塾売却のセカチャレ https://smallm-a.com

・株式会社インフィニティライフ https://infinitylife.co.jp


セカチャレは、学習塾専門の株式、持分、事業売却のサポートサービスとして、今まで150件以上の学習塾売却に携わってきました。


学習塾経営者様の方には「株式売却、持分売却、事業売却は大規模な企業の話、自分には関係のないことだろう。」と考えている方も多くいらっしゃいます。

しかし、

・学習塾を閉校したいが、生徒や講師のことを考えるとやめられない

・体調面に不安があるが、引き継ぎ手がいない

・別の事業に集中したい

という方にとっても、株式売却・持分譲渡・事業売却は1つの選択肢となります。売却をすることがどのようなことなのか、それにより得られるものは何なのか、当ブログでご紹介します。


今回は、実際に最近行われた、学習塾を運営する合同会社の持分譲渡をご紹介します。どのような合同会社、学習塾が、どのようなフローで譲渡されていくのか。具体的なイメージをもっていただけるのではないでしょうか。


最近、設立のハードルが低い合同会社が多くなってきています。合同会社は株式会社における「株式譲渡」とは多少譲渡のフローが異なり、出資者の持分を譲渡する「持分譲渡」となります。「合同会社でも同じように法人売却ができるの?」と考えている学習塾の経営者様は、是非ともご参考ください。




合同会社概要

法人住所:東京都23区内

指導形態:少人数のインターナショナルスクール
生徒数 :50〜60名
売上高 :1,000万円〜1,500万円
営業利益:100万円〜200万円

役員報酬:0円〜100万円

純資産 :700万円〜800万円

譲渡金額:770万円

★案件ページはこちら(【東京23区/法人譲渡】外国人講師によるプリ・アフタースクール


法人譲渡を決めたきっかけ

家族との時間がとれなくなってしまった


今回の売り手様は、オーストラリアに在住していた経験があり英語が堪能で、「英語を身につけるためには小さい頃から英語に触れるべきだ」という想いで、3年ほど前に合同会社を立ち上げ、東京23区内にインターナショナルスクールを開業したそうです。


カリキュラム作成から始まり、クラス分けなどの教室運営に関わることから、事務作業、アルバイト採用、育成、集客業務…全ての業務を自身で行っていたため、生徒が少しずつ増えていくことによりさらに自身の負担が増えてしまい、売り手様の娘様と過ごす時間が少なくなってしまったときに、多感な時期を迎えている娘様との時間を取れるようにした方が良いのではないか、と考え、軌道にのってきたタイミングではあるものの、譲渡を検討し始め、弊社にお問合せをいただきました。


教室のスタッフは、この売り手様以外は全員外国人スタッフで、基本的にはクラスレッスンのみが担当。なかなか業務を移管することができず、一度整理をしたいと考えたときに譲渡という選択肢を考え、調べた時にセカチャレのサービスを知ってくださったようです。


弊社以外の仲介業者にも問い合わせをしたそうなのですが、利用料が高く、売り手様の負担が少ない弊社に決めてくださったとのことです。



売り手様の影響力の大きさ


先述したとおり、このインターナショナルスクールは売り手様がいちから作り、自身もレッスンをし、保護者とのやりとりをしてきた事業です。

よって、売り手様はこの教室の顔であり、もし売り手様が退く場合は、その影響力を考慮して話を進める必要がありました。


場合によっては、被雇用者として引き続き勤務をすることも選択肢に入れて進めることも考えながら募集を開始することにしました。もちろん、その場合はしっかりと休みもとれ、ライフワークバランスを良い状態にできることが前提となります。


今まで力をいれてここまでの規模にしてきたという売り手様の自負もあり、最初は譲渡金額を少し高めに設定をして、進めることになりました。


募集開始〜基本合意

このインターナショナルスクールの強み


このインターナショナルスクールには、大きく3つのポイントがありました。


★立地が良い

23区の中でも子どもの数が多く、教育熱がそれなりに高い家庭が多い地域にあること、また、すぐ近くに大規模なスポーツセンターがここ最近でできたことで家族連れの行き来がとても多い地域の中にありました。


また、大通りに面した物件でもあったため、送迎もしやすく、その点はプラス要素の1つであったように感じます。


★レッスンは全て英語で行う

全員が英語に堪能で、レッスンが全て英語で行われます。

英語に触れさせたいという保護者がとても多く、この点は気に入っていただけるポイントと売り手様も仰っていました。


★オリジナルのカリキュラムがある

ただテキストをむやみに進めるのではなく、小テストを取り入れたり、アクティビティを取り入れたりすることで、子どもが飽きずに、かつ英語に触れて、使うことができるように考えて作られたカリキュラムです。


また、家でもどのように英語を学ばせた方が良いかというところまで保護者にレクチャーをし、レッスンでやりっぱなしにするのではなく、定着の機会を促すような環境づくりも行なっていました。



候補者との面談


少し金額は高めに設定してスタートしましたが、インターナショナルスクールという特異性もあり、多くの候補者が手を挙げてくださいました。


この売り手様が始めた時と同じように、英語教育は早期から始めた方が良いという考えをもった方がほとんどで、実際に英語を話すことができる方が大半でした。

この合同会社の出資者には外国人の方もおり、一度その方も含めて面談を行うこともあったのですが、その際は全て英語でのコミュニケーションで、買い手の候補の方も円滑にコミュニケーションをとっているなど、他の案件ではあまり出くわさないケースとなりました。


具体的に教室にお越しになって検討してくださった方も何名もいましたが、結果的にお話を進めてくださることになったのは、現在海外に在住している日本人の方で、やはり早期の英語教育をこれから広めていきたいと考えていた方で、今までプラットフォームなどを通じて案件を模索していたところ、この案件を知っていただき、検討を進めてくださりました。


基本合意を締結するまえに、決算書や試算表を見ていただき、大方譲渡金などの条件を詰める機会を設け、ほとんど条件が詰まっている状況で基本合意を締結することになりました。

予想していたとおり、ほとんどの候補者様が売り手様の継続勤務を希望され、このお話を進めてくださることになった買い手様も、売り手様と雇用契約を結び、継続しての勤務を希望されました。

DD〜事業譲渡契約

デューディリジェンス(DD)


基本合意を締結してから、決済までおおよそ1ヶ月で進めるスケジュールで話を進めることになりました。顧問税理士や弁護士がいるわけではなかったものの、売り手様が法人設立からこれまで、すべての手続きに関わる書類や、財務処理などを細かく仕分け、管理をしていたため、買い手様からの書類提出のご要望などは、とてもスムーズに対応していただくことができました。


場合によっては、そもそも書類が用意されていなかったり、あったとしても形式が雑であったりと、小規模のM&Aではよくあることなのですが、本件はそういったこともなく、今まで売り手様が丁寧に運営をされてきたことがよくわかる状態でした。


提出書類に関しては全て問題がなく確認をしていただき、売り手様と締結する雇用契約についても条件を相談しながら詰めることができ、譲渡時点での純資産等も試算表を用いてある程度の概算で算出し、譲渡金額を決定して譲渡契約の内容も完成させ、譲渡契約の締結準備が完了。決済の1週間ほど前に、譲渡契約の締結を完了させることができました。


譲渡契約締結後


譲渡契約の締結から1週間後の先日、無事に決済が完了しました。引き渡し物品も売り手様が丁寧に仕分けをして準備をしてくださり、当日もスムーズに引き渡しを終えることができました。


今回のように、新たに代表社員となる場合や、株式会社の取締役として参画する人が海外に在住している場合、登記に際して在留証明書などの書類を求められます

大使館などで取得する必要があるため、少し時間がかかってしまう可能性があるため、並行して準備を進めておけると良いかもしれません。


売り手様はそのまま運営に携わるので、外から見た運営体制はほとんど変わりませんが、今まで売り手様お一人で全てを抱えていた状態から、経営陣に新たなブレーンが加わり、売り手様の負担も下がることで、皆様がより「高いクオリティのサービスを提供し、今後はこの事業をより広範囲に拡大していこう」という気持ちをもって、高いモチベーションでスタートをきっているとのことでした。


これからより素晴らしい事業になるきっかけに携わることができたことは、私にとって非常に良い機会をいただいたとともに、1ファンとして今後の展開が楽しみになりました。


終わりに


今回は、譲渡後も売り手様が継続して教室運営に関わるパターンの法人譲渡でした。今までキーマンとして運営に関わっていた方が、譲渡後も引き続き携わることができる状況は、買い手様として魅力があります。


引き継ぎの際に通っている生徒やスタッフなどの離脱リスクが極端に低くなることや、運営に関して何かわからないことが出てきた場合でもすぐに聞くことができるなど、メリットが多くあります。


今回は少し異なっていますが、自身の理想とする事業を目指しているものの、資金繰りや経営面において困ることが出てきてしまい、それによって事業の撤退を考えてしまう方は多くいらっしゃいます

そのような場合は、経営を担ってくださる方に譲渡をし、自身は引き続き運営に携わることで理想の教室づくりに集中できる環境で取り組むことができるようになるなど、選択肢の1つとして大いに考えるべきであると思います。


セカチャレには「学習塾やスクールの事業を買収したい」と考えている候補者の方とのネットワークがあります。

「うちの塾は売却ができるのかな?」

「興味を持ってくれる候補者はいるのかな?」

と少しでも気になっている学習塾の経営者様、是非ともお気軽にお声がけください。


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