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事業譲渡事例54|古き良き個人塾と新興個別指導塾の融合

2024年8月22日
譲渡例(今までのケース)

お世話になっております。「学習塾売却のセカチャレ」を運営する株式会社インフィニティライフの吉田です。


セカチャレは、学習塾専門の株式、持分、事業売却のサポートサービスとして、今まで300件以上の学習塾売却に携わってきました。

学習塾経営者様の方には「株式売却、持分売却、事業売却は大規模な企業の話、自分には関係のないことだろう。」と考えている方も多くいらっしゃいます。


しかし、

・学習塾を閉校したいが、生徒や講師のことを考えるとやめられない

・体調面に不安があるが、引き継ぎ手がいない

・別の事業に集中したい

という方にとっても、株式売却・持分譲渡・事業売却は1つの選択肢となります。売却をすることがどのようなことなのか、それにより得られるものは何なのか、当ブログでご紹介します。


今回の塾は、神奈川県横浜市で約40年以上続く、歴史ある集団指導塾のお話です。開校からお一人で当塾を盛り立ててきたオーナー様でしたが、ご年齢から引退を考えられ後継者を育てておりました。しかし、後継者候補の方が一身上の都合によりご退職することとなり、閉塾するしかないかとなったタイミングで弊社の事を知っていただき、譲渡という選択肢をご検討された塾です。


オーナー様とどのように当塾のM&Aを進めてきたか。その経緯も含めて、紹介していきます。


学習塾事業概要


■教室所在地
神奈川県横浜市

■指導形態
集団指導+個別指導

■生徒数
40~50名

■売上高
約2,140万円

■営業利益
約620万円
※教室長給与含まず

■譲渡金額
税込330万円

■案件ページ

【開校40年以上/住宅地】神奈川県横浜市の集団+個別指導塾

事業譲渡を決めたきっかけ


お問合せ~お申込み

今回の売り手様が譲渡を検討したきっかけは、後継者候補者の急なご退職でした。

オーナー様はご年齢から引退を検討しており、後継者探し・育成を行っておりましたが、後継者候補者が一身上の都合によりご退職されることとなり、閉塾以外の手はないかとお悩みになられていたそうです。

そんな中、弊社のサービスを知っていただき、今の塾の空気感をそのまま引継いで頂けるような方はいらっしゃるかとご相談いただきました。

譲渡するに当り、在籍生徒様のために今の塾の空気感や指導方法、料金が保たれるかどうかをご心配されるオーナー様は多くいらっしゃいます。当然買い手様によってはご自身の塾へ移行することを前提とされる方もいらっしゃいます。ただ、ほとんどの買い手様が譲渡後ただちに塾を変化させることを避けてくださいます。これは在籍生徒様の離脱を防ぐためだけではなく、長く残っている塾の歴史に価値を感じてくださっているからです。

閉塾を考える状況で、後継者を一から採用し、育成していくことは非常に困難であると存じます。しかし、譲渡であれば塾の現状を理解した上で引継ぐ方をお探ししますので、育成の必要もなく(引継ぎは必要ですが)、生徒様の居場所をより堅実に残すことができます。

募集開始〜譲渡契約


買い手様の募集~トップ面談まで


弊社では、お手伝いをする際に、案件毎に「事業概要書」を作成します。この事業概要書は塾の説明書となりますので、オーナー様から様々な資料を頂戴し作成をします。
事業譲渡の場合、資産・負債・各契約は引継ぎ対象外のため、直近3年間の収支情報や生徒数の推移・講師情報・賃貸借契約書があれば、譲渡に必要な情報はほぼ揃います。買い手様の求める情報は、「譲渡後の塾の収支予測」と「どれだけ生徒を増やさなければならないか」の2点であることが多いです。極端な話ですが、この2点がクリアであれば、後は買い手様の得意とする手法で、損益分岐点を超える施策をご検討いただくことができ、譲渡を受けるか否かの判断ができます。

頂戴した資料から概要書が完成をさせた後、弊社では即募集を開始します。

生徒数が十分におり、横浜市という人気エリアであることから多くのお問合せを頂戴することができました。その中でも、当塾の空気感を損なわない、少なくとも理解を示し、尊重していただける方に絞るよう担当者のみでの面談にて篩にかけていきました。

面談まで進んだ候補者様は、独立を目指す若者、既に塾経営をされている方、譲渡で得た塾を再生させ続けている方と、多岐に渡りました。

その中でも、既に塾経営をされている方とお話を進めることとなりました。私の感触としては、独立を目指す若者を育成しながら引継いでいくことを予想していたため、少々意外な選択ではございました。

面談後~基本合意

面談後のご検討

各買い手様とトップ面談終了後、どの買い手様とお話を進めるかとオーナー様と相談させていただきました。前述の通り、私は塾の空気感を守ることを優先するのであればと若者で進めることをご提案いたしました。オーナー様としては今のまま塾を続けてもらえることも希望ではあるが、より良い塾になっていって欲しいというお気持ちから、当塾とは違った指導システムを持つ塾を経営していらっしゃる買い手様とお話を進めるご決断をされました。

当塾では集団授業では物足りない、もしくはついていけない生徒向けに個別指導を取り入れておりました。このプラスアルファのサービスをより強化することを買い手様もご提案しており、引継ぐ教室長も生徒人気の高い方を異動させることもお約束頂きました。オーナー様は譲渡後のイメージが具体的に描けたようで、この方と譲渡を進めることとなりました。

オーナー様と買い手様に基本合意の締結意思を確認し、譲渡契約後の大まかな引継ぎスケジュール、譲渡日、大きな流れの確認程度で無事基本合意を締結するに至りました。

詳細な収支情報の確認や引継ぎが必要な契約情報はDDで進めることとなりました。


DD~譲渡契約


事業譲渡では、詳細なDD行うことは少なく、収支情報の実在性の確認、具体的な入出金データの提出・通帳の写しの確認程度で終えることがほとんどです。今回は、通帳コピーによる入出金データの確認と、支払ベースでの引継ぎが必要な契約先の確認を行いました。弊社と売り手様で入出金データをまとめ、まとめたデータを買い手様へ提出いたしました。取りまとめたデータより買い手様に引継ぐ契約先をご選択いただき、譲渡契約前に各契約先にオーナー様から引継ぎの根回しをしていただく事となりました。

過去にはDD時に、提出資料にはなかった経費の発覚等により、譲渡額の減額交渉となるケースもございました。そのため、募集時の収支情報は塾にまつわる経費を可能な限り正確に、実際に発生している経費ベースでご提出していただいた方が、提示額通りに交渉が運ぶこととなります。

次に譲渡契約書の擦り合わせです。今回は夏期講習後の譲渡となったため、通常月謝の引落変更が譲渡までに間に合うか、譲渡日までに教室の賃貸借契約を間に合わせるよう進めました。その他、契約の引継ぎ等、それぞれのご要望を弊社交えてご相談し、ご納得できる内容へ落とし込んでいきます。

上記打合せを経て契約書を作成し、無事譲渡契約を締結することが出来ました。

終わりに

歴史ある塾の譲渡、これは買い手様にとって非常に魅力的な要素となりますが、同時に再現性が低いと、今のオーナー様だからこそ生徒が集まっていると判断される要素でもあります。そのため、在籍生徒の離脱防止策、引継ぎの流れをしっかり整える必要があります。

今回は教室長が変わることによる影響を少なくするため、譲渡日まで教室に次期教室長に顔を出していただき、影響を抑える運びとなりました。ご家庭にご案内する頃には、生徒様からはあの先生ならと感じていただけるよう引継ぎを進めていただきます。全ての譲渡がこのようなまとまり方をするものではございません。譲渡日まで日数の無い場合には、譲渡契約から譲渡日までの間に保護者を招いての説明会や個別面談によって提供するサービスの質が落ちないことをしっかりとお伝えすることとなります。

こういった譲渡する上でリスクとなる部分、どういった流れがオーナー様にも買い手様にも都合がいいのか、セカチャレは「塾業界を経験したアドバイザーだからこそ持つノウハウ」や、「ご家庭がどのようなことに不安を覚えるか」を熟知しています。

これは塾経営を経験し、塾業界経験者のみがアドバイザーである弊社独自のノウハウであると自負しております。ただ契約や金額の折衝を行うのであればより優秀な会社、アドバイザーもいらっしゃるとは存じております。より良い塾へ、より生徒様、講師様にとってプラスになる譲渡を提供するこの視点も弊社は持ち合わせております。


その点で、「身売りをするようで譲渡は気が引ける……」と思っている学習塾経営者の方のお手伝いは十分にできると自負しています。

利用は無料なので、コストもなく利用できるので、少しでも検討されている方はお気軽にご相談ください。


「うちの塾は売却ができるのかな?」

「興味を持ってくれる候補者はいるのかな?」

と少しでも気になっている学習塾の経営者様、是非ともお気軽にお声がけください。


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【塾に生徒が集まらない原因】経営難から廃業する学習塾には共通点がある!


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