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事業譲渡事例55|長きに渡り地域を支えた塾を残したい 若き経営者の挑戦 

2024年9月26日
譲渡例(今までのケース)

お世話になっております。「学習塾売却のセカチャレ」を運営する株式会社インフィニティライフの吉田です。


セカチャレは、学習塾専門の株式、持分、事業売却のサポートサービスとして、今まで300件以上の学習塾売却に携わってきました。

学習塾経営者様の方には「株式売却、持分売却、事業売却は大規模な企業の話、自分には関係のないことだろう。」と考えている方も多くいらっしゃいます。


しかし、

・学習塾を閉校したいが、生徒や講師のことを考えるとやめられない

・体調面に不安があるが、引き継ぎ手がいない

・別の事業に集中したい

という方にとっても、株式売却・持分譲渡・事業売却は1つの選択肢となります。売却をすることがどのようなことなのか、それにより得られるものは何なのか、当ブログでご紹介します。


今回の塾は、埼玉県新座市で約30年続く、歴史ある集団指導塾のお話です。近隣でも集団塾と言えばここと認知されてきた当塾でしたが、オーナー様のご年齢から、名物でもある朝から晩まで塾で講習することが難しくなってきておりました。もう引退、閉塾しかないのかと悩んでいたところ、弊社を知っていただき、譲渡という選択肢をご検討された塾です。


オーナー様とどのように当塾のM&Aを進めてきたか。その経緯も含めて、紹介していきます。


学習塾事業概要


■教室所在地
埼玉県新座市

■指導形態
集団指導

■生徒数
40~50名

■売上高
約1,740万円

■営業利益
約500万円
※教室長給与含まず

■譲渡金額
税込275万円

■案件ページ

【開校30年/小中学生向け】埼玉県新座市の集団塾 事業譲渡

事業譲渡を決めたきっかけ


お問合せ~お申込み

オーナー様からお問合せいただき、詳細をお伺いする中で非常に難易度の高い譲渡になる可能性を感じました。

同じ場所で30年、同じ塾長で30年、卒塾生がご自身のお子様を入塾させるサイクルに入っている塾です。その顔であるオーナー様の引退の影響を最小限に抑えるようなご案内を買い手様に行わなければ、といい意味で塾の魅力を損なわない難しさがありました。

オーナー様と初めてお打合せさせていただいた際には、どういった買い手様がいいのか。どんな方が当塾を引継ぐのに違和感がないか。はたまたガラッと雰囲気を変えたら生徒様への影響がどう出るか。譲渡後のイメージを募集前から話し合いました。

譲渡するに当り、在籍生徒様のために今の塾の空気感や指導方法、料金が保たれるかどうかをご心配されるオーナー様は多くいらっしゃいます。当然買い手様によってはご自身の塾へ移行することを前提とされる方もいらっしゃいます。ただ、ほとんどの買い手様が譲渡後ただちに塾を変化させることを避けてくださいます。当塾に限っては塾の空気感と指導方法を以下に引継ぐか。ここが再現性の肝であると強く胸に抱き、候補者様を探すこととなりました。

引退を考える状況で、塾内から後継者を一から育成していくことは非常に困難であると存じます。そもそも、最近では講師が経営者になることを検討すること自体が少なくなってきたように感じます。しかし、譲渡であれば塾の現状を理解した上で引継ぐ方をお探ししますので、育成の必要もなく(引継ぎは必要ですが)、生徒様の居場所をより堅実に残すことができます。

募集開始〜譲渡契約


買い手様の募集~トップ面談まで


弊社では、お手伝いをする際に、案件毎に「事業概要書」を作成します。この事業概要書は塾の説明書となりますので、オーナー様から様々な資料を頂戴し作成をします。
事業譲渡の場合、資産・負債・各契約は引継ぎ対象外のため、直近3年間の収支情報や生徒数の推移・講師情報・賃貸借契約書があれば、譲渡に必要な情報はほぼ揃います。買い手様の求める情報は、「譲渡後の塾の収支予測」と「どれだけ生徒を増やさなければならないか」の2点であることが多いです。極端な話ですが、この2点がクリアであれば、後は買い手様の得意とする手法で、損益分岐点を超える施策をご検討いただくことができ、譲渡を受けるか否かの判断ができます。

頂戴した資料から概要書が完成をさせた後、弊社では即募集を開始します。

募集開始時には、既に弊社の抱えている買い手候補者様へオファーすることもございます。弊社には様々なニーズを持った候補者様がおり、今回は埼玉進出を目的に弊社へお問合わせいただいていた候補者様がおり、早速その方へお声がけいたしました。

歴史ある塾であり、生徒様も40名以上、受験生比率が高いことはネックではございましたが、すぐに興味を持っていただきの募集開始から数日後には教室でのご面談となりました。

ご面談では、買い手様よりどのような塾運営をしているか、どのような方を当塾に配属するかと塾の数字面よりも、運営面、教務面について深くご説明いただき、オーナー様の教育理念と合致する部分が多く、この方であればと納得いただけるご面談となりました。

面談後~基本合意

面談後のご検討

買い手様より初回面談の次点で、是非基本合意へ進めたいとご要望をいただき、オーナー様も是非とお答えいただけましたので、面談後、早速基本合意のご締結となりました。このように初回面談後に即基本合意となるケースは多くはございません。実際には譲渡条件や譲渡後の関わり方、スケジュール感の擦り合せを行った上で基本合意へ進むか否か、ご検討いただく事となります。今回はオーナー様と買い手様の教育理念の合致、当塾をそのまま引継ぐための期間を少しでも長く取りたいという買い手様のご要望、オーナー様の体力との兼合いもあり、最短で譲渡を進めることとなったが大きい要因となりました。

早々に譲渡契約を進めることで、これまで口コミでの集客程度だった宣伝広告へ投資、体力の問題で受験生のみとなる予定だった冬期講習の非受験生向け講座の開講と、買い手様が早くから介入することを可能になります。

当然多くの買い手様がより良い状態で塾を引継ぎたいと考えており、年度代わりでの譲渡を希望されていたとしても、譲渡前から集客を強化したり、後任者が少しでも塾に馴染めるよう顔を出したりと、年内での譲渡契約を希望される方が多くいらっしゃいます。

夏期講習明けから譲渡の動きが活発になる理由はここにあり、年度代わりでの譲渡を希望されるのであれば、年内には交渉をまとめるスピード感が必要になります。


DD~譲渡契約


事業譲渡では、詳細なDD行うことは少なく、収支情報の実在性の確認、具体的な入出金データの提出・通帳の写しの確認程度で終えることがほとんどです。今回は両者ともにお月謝袋を採用していることから、生徒リストとお月謝袋の確認程度で完了することとなりました。

過去にはDD時に、提出資料にはなかった経費の発覚等により、譲渡額の減額交渉となるケースもございました。そのため、募集時の収支情報は塾にまつわる経費を可能な限り正確に、実際に発生している経費ベースでご提出していただいた方が、提示額通りに交渉が運ぶこととなります。

次に譲渡契約書の擦り合わせです。今回は冬期講習前後での譲渡となったため、冬期講習の売上・各経費の支払いをどのようにやり取りするか、非受験生向け講習期間の金銭やり取りの取り決め等を細かく契約書へ反映していただく事となりました。その他、契約の引継ぎ等、それぞれのご要望を弊社交えてご相談し、ご納得できる内容へ落とし込んでいきます。

上記打合せを経て契約書を作成し、無事譲渡契約を締結することが出来ました。

終わりに

現在は譲渡契約が締結され、直接やり取りしていただきながら引継ぎ、冬期講習の準備を進めていただいております。今後、契約面や費用面で折衝が必要な際には弊社がお手伝いすることもあるかもしれませんが、教務面での擦り合せが主となるため出番は恐らくないと存じます。

同じ方向性を向いた売り手様と買い手様の出会いが、スムーズな譲渡となる要因となりました。一期一会のこの出会いは、M&Aにおける一番の魅力であり、最も強い決定力を持ちます。我々も可能な限り、近い属性、ニーズがマッチするようご紹介差し上げております。これまでの活動で様々な買い手様にご登録いただき、塾を求める多くの買い手様へリーチすることができる弊社だからこそ成し得たM&Aと自負しております。

セカチャレは「塾業界を経験したアドバイザーだからこそわかる指導形態毎の特性」を熟知し、「様々なニーズを持つ買い手」を擁しています。

これは塾経営を経験し、塾業界経験者のみがアドバイザーである弊社独自のノウハウであると自負しております。ただ契約や金額の折衝を行うのであればより優秀な会社、アドバイザーもいらっしゃるとは存じております。より良い塾へ、より生徒様、講師様にとってプラスになる譲渡を提供するこの視点も弊社は持ち合わせております。


その点で、「身売りをするようで譲渡は気が引ける……」と思っている学習塾経営者の方のお手伝いは十分にできると自負しています。

利用は無料なので、コストもなく利用できるので、少しでも検討されている方はお気軽にご相談ください。


「うちの塾は売却ができるのかな?」

「興味を持ってくれる候補者はいるのかな?」

と少しでも気になっている学習塾の経営者様、是非ともお気軽にお声がけください。


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