こんにちは!「学習塾売却のセカチャレ」を運営する株式会社インフィニティライフの金子です。
セカチャレは、学習塾専門の株式、持分、事業売却のサポートサービスとして、今まで150件以上の学習塾売却に携わってきました。
学習塾経営者様の方には「株式売却、持分売却、事業売却は大規模な企業の話、自分には関係のないことだろう。」と考えている方も多くいらっしゃいます。
しかし、
・学習塾を閉校したいが、生徒や講師のことを考えるとやめられない
・体調面に不安があるが、引き継ぎ手がいない
・別の事業に集中したい
という方にとっても、株式売却・持分譲渡・事業売却は1つの選択肢となります。売却をすることがどのようなことなのか、それにより得られるものは何なのか、当ブログでご紹介します。
今回は、東京都23区内、駅近にある中規模の集団学習塾の事業譲渡をご紹介します。事業として30年以上、運営を続けてきた歴史のある学習塾を、なぜ譲渡することにしたのか。
その経緯も含めて、紹介していきます。
目次
●教室所在地
東京都23区内
●指導形態
集団指導
●生徒数
50〜60名程度
●売上高
約1,000万円
●営業利益
約200万円程度
※オーナーさま人件費除く
●譲渡金額
約250万円
●案件ページ
【生徒50名以上/駅徒歩5分圏内】東京都足立区の中規模学習塾
この売り手さまから一番最初にご連絡をいただいたのは2022年の12月ごろで、2023年度中に譲渡ができれば理想で、いつ頃から動き出したらよいかご相談をいただきました。これから受験本番というタイミングだったこともあり、2023年度が始まる頃に再度ご連絡いただくことになりました。
お約束通り、2023年5月にはご連絡をいただき、いよいよ本格的に譲渡のお話を進めていくことになりました。
年齢面を考えて引退を考えていたところに、家庭環境の変化やご自身の体調の変化も併せて起きたことで、区切りをつけるために今年度いっぱいで閉校をすることを決心したそうです。
しかしながら、歴史も評判もある地域では知らない人はいないような有名塾であり、長年お付き合いのあるご家庭や生徒の方々に対して申し訳がないこと、閉校することで地域に居づらくなることを懸念し、もし引き継いでくださる方がいるのであればそれがベストであり、譲渡をすることを選択肢の1つとして、今回私たちがお手伝いをすることとなりました。
特に個人で学習塾を経営している方は、ご自身が教室長として物理的に毎日拘束されるケースが多いです。そのため、年齢面で体力的に運営を継続することが難しくなったり、ご両親の介護で実家が少しでも離れたところにあると、自身が携わることのハードルが高くなります。
こうした状況になったオーナーさまからのお問い合わせは最近とても多くなってきています。その状況になってから急ぎ対応することももちろん可能ではありますが、前もって準備を進めておいても良いかもしれません。
「とにかく高値で!」という希望ではなく、金額よりは相手の人柄を重視したいというご意向でした。
この地域で長年運営しながら、ご自身もこの地域の一員であり、公私ともに地域のみなさまと良好な関係を築いてきておられました。お譲りする相手は後継者となる方ですから、自信をもってご紹介できる方にお任せしたいというのが売り手さまの強いご希望でした。
また、引き継ぎ時に、ご家庭や生徒たちに、第一報はご自身の口からお伝えしたいという希望もございました。自分の口から伝える前に、譲渡の話が出回ることは避けたいため、その引き継ぎ方法に協力的であることも条件のひとつとしたいとのことでした。
譲渡の実現可能性やスピード感は、譲渡金や条件のバランスとなります。今回、お人柄を重視したいという売り手さまのご意向のためには、多くの方とご面談を設定し、意見交流をする必要があり、それをふまえた金額設定をご理解いただいたことで、最良の結果を得ることができたのではないでしょうか。
こちらの教室の特徴としては、知名度の高さ、生徒数、教室の広さでした。
特に知名度は非常に高く、ここ数十年、HPやポスティングを含めた集客活動を一切していないにもかかわらず、生徒数は50名を切ったことがありません。裏を返せば、もっと集客に力を入れることで、規模が拡大できる見込みがありました。
また、教室が都内では珍しく135㎡超えと大きな教室で、受付スペース+6部屋確保できている状態でした。人数がさらに増えたとしても困らない上に、スペースをうまく活用することで個別ブースを導入することもできるため、可能性の広がりを感じさせる教室でした。
弱点としては、地域柄、料金設定が低く設定されていることでした。
ただ、昨今の物価高による影響で、どこの塾も値上げをしている傾向にありそれは保護者のみなさまもご理解いただいているとのことでした。また、そろそろ値上げする予定であることをご家庭に根回ししている状況であり、後継者にバトンタッチするタイミングで値上げすることはそこまでハードルは高くない状態でした。
一般的には、オンライン面談からスタートし、教室見学を含めた現地での面談という流れが主流になってきておりますが、今回はお人柄を重視したいというご希望があったため、買い手候補者さまには初回面談から教室で対面での面談をお願いするようにしておりました。
コロナの影響でオンライン化が進んでいますが、高齢のオーナーさまの場合は不慣れで馴染みがなかったり、画面越しではなかなか伝えることも読み取ることも難しかったりと、対面でのご面談をご希望されるオーナーさまも少なくありません。オンラインと対面とでは、それぞれメリットデメリットがあるため、どちらが最適か、ご相談しながら進めております。
合計で3組の方と教室にてご面談を実施しました。どの方もお人柄は申し分なく、売り手さまも選ぶのが難しいと嬉しい悲鳴をあげていました。
その中でも、スピード感をもって進めていただける方で、なおかつできれば講師経験のある方でお願いしたいとのことでした。幸いにも、ご訪問いただいてから数日後、講師経験のある候補者さまから「譲渡に向けて動いていきたい」とのお返事をいただき、譲渡完了に向けて基本合意を締結する運びとなりました。
この候補者さまは、現在予備校で講師をされている20代後半の方で、今の予備校ではなかなか自分の意見が反映されずもどかしい思いがあり、自分の教室を持ちたいと事業譲渡を検討しており、今回買収のお話を進めてくださることになりました。
学習塾の事業譲渡の場合、ある程度の情報は先に出してしまっているので、DDでより細かく調べる必要がある内容は、そこまで多くありません。
今回は、買い手さまが融資を引くため、事業計画書を作成する必要がありました。その資料作成にあたり必要な資料や情報を売り手さまから提出いたしました。
また、買い手さまにはさまざまな構想やビジョンがあり、それが実現可能かどうか、実現するためにはどうしたら良いか、売り手さまに意見を伺いながらより具体的にする作業も行いました。
融資は金融機関により異なりますが、今回は日本政策金融公庫にて融資を申請しておりました。申請前の面談から、申請、申請後の面談を経て、審査という流れで進み、審査結果のご連絡まで約1ヶ月程度かかりました。そこから約10日前後で入金まで確認できておりました。
そのため十分に時間もあったため、融資対応と平行して、譲渡契約書の内容の確認や引き継ぎのスケジュールのすり合わせを実施し、融資が通ったらすぐに契約締結に進める準備を整えておりました。
譲渡契約の締結が完了し、現在は引き継ぎ期間に入っています。
今の所特にトラブルなく進んでおり、ご家庭への案内や、アルバイトの方との雇用契約の手続きなどが進んでいます。事業譲渡の場合は、株式や持分の譲渡と異なり、各種契約関係を全て巻き直さなくてはいけません。
賃貸借契約の条件も事前にチェックすることができていたので、その折衝等特別必要なく、手続きを進めることができています。
買い手さまは今までの予備校講師経験を生かし、この教室に新たな風を吹き込んでくれるはずです。これからこの学習塾がどのように広がっていくのか、とても楽しみにしています。
もちろん、個人で引き継ぎ手を探すことも不可能ではありません。しかしながら、ある程度トラブルになり得るケースを想定し、先にリスクヘッジしておけるかどうかで、後々に大きな影響を与えます。特に、学習塾という特殊な業態をきちんと理解し、その業態にあった進め方をする必要があります。
セカチャレはその「トラブルが起きないようにするためには何が重要なのか」を理解しています。逆に言えば、「どのようなトラブルが起きやすいのか」を熟知しています。
その点で、「個人間で譲渡を検討しているけれども、トラブルが起きてしまわないか不安…」と思っている学習塾経営者の方のお手伝いは十分にできると自負しています。
利用は無料なので、コストもなく利用できるので、少しでも検討されている方はお気軽にご相談ください。
また、セカチャレには「学習塾やスクールの事業を買収したい」と考えている候補者の方とのネットワークがあります。
「うちの塾は売却ができるのかな?」
「興味を持ってくれる候補者はいるのかな?」
と少しでも気になっている学習塾の経営者様、是非ともお気軽にお声がけください。
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