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【塾の経営の始め方】開業の流れや事前の確認ポイントなどを解説!

2023年3月29日
塾開業・廃業

こんにちは!「学習塾売却のセカチャレ」を運営する株式会社インフィニティライフです。


・学習塾売却のセカチャレ https://smallm-a.com

・株式会社インフィニティライフ https://infinitylife.co.jp


セカチャレのページをご覧になっている方の中には、学習塾を経営したい、と考えている方が多くいらっしゃいます。その中でも、


  • ・塾を経営したいが何から準備を始めるべきかわからない
  • ・塾の経営で失敗したくない
  • ・多額の資金の用意が難しいが塾経営は可能なのだろうか


上記のような悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。


この記事では、塾の経営の始め方をテーマに、必要な準備や開業の流れ、確認ポイント、成功させる方法などについて詳しく解説します


塾の経営に必要な準備

塾の経営を始める際は、業界事情を把握したうえで必要な資格の有無や準備について確認しなければなりません。


塾経営に必要な準備について詳しくみていきましょう。


業界事情の把握

塾経営に限らず、どのような事業を始める場合でも業界事情の把握は必須です。

業界事情を把握した結果、自分には向いていない、今は参入すべきタイミングではないなどと感じることもあるでしょう。


また、業界事情を把握することで、経営方針のポイントが見えてくる場合もあります。


経済産業省が発表した「特定サービス産業動態統計調査(2023年2月公表)」によると、2022年の学習塾の売上高は5,549億円、受講者数は1,467万人でした。2012年の4,058億円から徐々に増加し、2020年には4,702億円、2021年には5,517億円と右肩上がりの状況です。

2021年~2022年にかけて売上高が大幅に上昇しているのは、コロナ禍からの回復によるものと考えられます。


また、少子高齢化が進む現代において学習塾業界が拡大傾向にあるのは、時代の変化に合わせて塾のスタイルを変えてきた経営者が多いためでしょう。従来は大人数で学習を進める「集団指導塾」が主流でしたが、2018年から「個別指導塾」の人気が高まりつつあります

これは、1世帯あたりの子どもの数が減少していることで、1人あたりにかける教育費が増加し、費用が高くて授業の質も高い「個別指導塾」が人気になったのだと考えられます。


資格があるとアドバンテージになる

塾経営に資格は必要ありません。税務署に開業届を提出、または法人の設立手続きを行うことで塾経営を開始できます。


しかしながら、次のような塾関連の資格を持っているとアドバンテージになるでしょう。

  • ・教員免許
  • ・TOEIC
  • ・英検
  • ・漢検
  • ・数検
  • ・小論文検定
  • ・歴史能力検定


ただし、これらの資格はアピールしなければターゲットに伝わらない点に注意が必要です。


経営スキルの習得

個人経営の場合、講師と経営者を兼任することが一般的です。


少なくとも経営は自身で行う必要があるため、経営スキルの習得は必須です。収支のバランスを調整する能力はもちろん、次のようなスキルも求められます。

  • ・先を見通す力
  • ・論理的思考力
  • ・業界の動向の変化を注視できる力
  • ・メリットやデメリットを理解したうえで決断する力


塾経営が順調でも、時代の変化や業界の動向によって収益が低下する場合があります

先を見通したうえで先手を取り、安定した経営を続けることがポイントです。


開業資金の用意

開業資金が不足していると、十分な設備の準備や広告活動などができません


また、経営が危ぶまれた際に備える余裕資金も必要です。必要な開業資金と塾経営で発生するコストの目安を紹介します。


開業資金経営で随時発生するコスト
項目目安項目目安
物件取得費100万円前後賃貸料10万~15万円

 

※地域の相場を確認することが重要

内装工事費100万円前後水道光熱費3万~8万円

 

※教室数で異なる

教材費10

 

※サンプルを多くもらえることで費用を抑えられるケースもある

随時必要になる教材費数万円程度
設備費100~200万円程度継続的なPRに必要な費用10万円程度
広告宣伝費50万円程度人件費30~50万円程度

 

※規模やタイプで異なるためシミュレーションが重要

ロイヤリティ売上の10~20%程度(フランチャイズの場合)
合計……360万~470万円程度合計……60万円程度


利益率を上げるために、コストをかける項目と抑える項目を作ることがポイントです。


集客

どれだけ優れた講師陣を揃えて好立地な場所に開業しても、集客活動が不十分だと塾経営はなかなか軌道に乗りません。


インターネット広告や口コミなどで集客しましょう。現代では、チラシのポスティングや学校の校門前での配布、リスティング広告やSNS運用、オウンドメディアなどで集客することが一般的です。それぞれの特徴を紹介します。


  • ・チラシ配布……チラシをポスティングや学校の校門前で配布することで塾の存在を確実に伝える方法
  • ・リスティング広告(検索連動型広告)……特定のキーワードで検索したユーザーに対して、検索結果の最上部に塾の広告ページへのリンクを表示する広告
  • ・SNS運用……TwitterやInstagramなどで塾の公式アカウントを作成し、ユーザーと交流しつつ塾を宣伝する集客方法
  • ・オウンドメディア……勉強法などに関する情報をブログやメディアで発信してファンを獲得する集客方法


上記の中でも、チラシのポスティングや学校の校門前での配布が一般的かつ効果が高いでしょう。

塾の特徴や講師の経歴、アクセス、コンセプトなど、比較検討に必要な項目をチラシに全て掲載することが大切です。


講師の採用

自身以外にも講師を採用する場合は、開業に間に合うように採用活動をする必要があります。

転職サイトに求人広告を掲載すると、広告経由で採用した際に数十万円ものコストがかかる点に注意が必要です。


信頼できる人物を雇うためにも、人脈を活用して適任者を探す方がよいでしょう。また、講師を採用する際は、以下のポイントを押さえることが大切です。


  • ・経歴
  • ・得意分野
  • ・コミュニケーションスキル
  • ・経営方針への共感
  • ・塾のタイプへの適性度


まずは1人で塾経営を始めて、事業を拡大したくなったら講師を採用する方法もあります。


物件の確保

塾を経営する際は、次の条件を踏まえて最適な物件を探しましょう。


  • ・学校からアクセスしやすい
  • ・通学路に面している
  • ・看板の設置が可能
  • ・駐車スペースがある(近隣でも可)
  • ・車の走行音などが聞こえない


看板の設置が可能で通学路に面している物件は塾の存在をアピールしやすいため、効率的な集客につながります。


また、学校からのアクセスのしやすさは最も重視すべき点です。

子どもが「塾が遠いから行きたくない」と言えば、親は「それなら近くの塾を探そう」と判断します。

そして、車の走行音などが聞こえず、集中できる環境であることも絶対条件です。


教材の選定と購入

塾で使用する教材は学習レベルや経営方針で異なります。例えば、中学受験や高校受験を目指すのか、学校での学習の復習を行うのかでも、使用する教材が異なるため、まずは塾のタイプや方針を決める必要があります。


教材を選ぶときは、次のポイントを押さえましょう。


  • ・解説が丁寧
  • ・イラストを使用している
  • ・価格が高すぎない


解説が簡素的だと子どもの理解を促すことが難しいため、解説が丁寧な教材を選びましょう。

また、価格が高すぎる教材は、経営が悪化したときに継続購入が難しくなるため、高すぎないものを選ぶことが大切です。


塾のタイプ

塾には、次の4つのタイプがあります。


  • ・集団指導型
  • ・少人数指導型
  • ・個別指導型
  • ・自立型の個別指導型


それぞれの特徴について詳しくみていきましょう。


集団指導型

集団指導型とは、多くの子どもが集団で一斉に指導を受けるタイプです。受験合格を目標とした進学塾に多くみられます。講師の数を最小限に留めることができるほか、子ども同士でライバル関係が生まれることで成績が上がりやすくなります。


少人数指導型

少人数指導型とは、集団指導型の中でも比較的少人数に対して指導するタイプです。生徒5人に対して講師1人が目安で、学力や学年、学習進捗などに応じて各グループに分けます。グループ数が多くなればなるほどに必要な講師の人数も増えます。


個別指導型

個別指導型とは、生徒1~2人を講師1人で指導するタイプです。最も多くの講師が必要なため、多くの開業資金が必要になります。その一方で、手厚いサポートを受けられることから生徒が集まりやすく、早期に経営が安定することが期待できます。


自立型の個別指導型

自立型の個別指導型とは、生徒から質問があったときにのみ対応するタイプです。多くの生徒を1人の講師で指導できるうえに、講師にかかる負担も少なくなります。学習塾の中で、最も初期コストを抑えられるでしょう。


塾を開業する流れ

塾を開業する流れは次のとおりです。


  1. 1.塾のコンセプトを決める
  2. 2.収支をシミュレーションする
  3. 3.開業資金の調達
  4. 4.開業場所を選ぶ
  5. 5.教材の確保や設備の準備
  6. 6.人材の確保
  7. 7.生徒の集客


各項目のポイントを詳しくみていきましょう。


1.塾のコンセプトを決める

塾のコンセプトとは、ターゲットや方針などのことです。中学受験や高校受験、学校の復習など、塾のコンセプトによってターゲットが異なります。また、開業場所や講師の人数なども、塾のコンセプトに合わせて決めなければなりません。


2.収支をシミュレーションする

塾の経営の安定化には、収益・支出のシミュレーションが必須です。実績ある講師を集めて駅前の賃貸料が高い物件を用意しても、それに見合った収益を得られなければ赤字になります。まずは、黒字経営を目指して小さな学習塾から始め、収支のバランスを適正に保つことが大切です。


3.開業資金の調達

開業資金は、貯蓄だけでまかなえることもあるかもしれませんが、経営が傾いたときに備えて資金を調達しておくとよいでしょう。


塾経営を始める際に利用したいのが、日本政策金融金庫の新創業融資制度です。事業実績の有無や規模を問わず、保証金や担保なしで最大3,000万円の融資を受けることができます。金利は審査結果で異なりますが、0.75~3.15%ともかなり低く抑えられています(2023年3月1日時点)。


なお、実際の融資額の上限は1,000万円程度と考えておくとよいでしょう。

参考:日本政策金融公庫「新創業融資制度


また、地方自治体によっては個別に制度融資を行っています。条件や上限額などは自治体で異なるため、塾の開業を検討している地域を管轄する役所窓口へ問い合わせましょう。


4.開業場所を選ぶ

開業場所の確保には数ヶ月かかることもあるため、なるべく早めに動きましょう。塾として使用できる物件は、一般の賃貸物件よりも賃貸料が高く設定されています。駐車スペースがある物件が望ましいですがランニングコストが上がるため、周辺に車を止めやすい場所がある物件を選ぶとよいでしょう。


また、生徒が安心して通えるように、治安に問題がない場所を選ぶことが大切です。


5.教材の確保や設備の準備

物件が決まったら、内装工事や看板の設置、机や椅子、ホワイトボードなどの搬入を行います。同時に、教材を確保するために販売会社に連絡します。


6.人材の確保

開業までに必要な人材を確保できるように、早めに求人広告を出しましょう。また、人脈を活用して信頼できる講師を確保するのも1つの方法です。給与や勤務形態を話し合って決めるほか、塾のコンセプトも伝えて理解を促しましょう。


7.生徒の集客

生徒を集客するために、塾の存在をアピールする必要があります。前述したように、リスティング広告やSNS運用、オウンドメディアなどを活用しましょう。また、塾の特徴やコンセプト、強み、講師の経歴なども大々的に宣伝し、競合との差別化を図ることが大切です。


塾を買収すればスムーズに経営を開始できる

  • ・塾の経営を始めたいものの準備の負担が大きすぎる
  • ・経営ノウハウがないため成功するか不安

上記のように感じた場合は、塾の買収も検討することをおすすめします。


塾の買収とは、第三者が経営している塾を買収し、経営者のポジションに就くことです。塾に在籍している講師や物件、教材、設備、生徒などをそのまま引き継ぐことで、準備の負担と経営リスクを抑えて塾の経営を始めることができます。


学習塾専門M&Aプラットフォーム「セカチャレ」では、譲渡希望額が数十万円~数百万円の案件を多数取りそろえております。対象学年や年間売上、生徒数、講師数、物件詳細なども公開しておりますので、ぜひ一度ご覧ください。


塾の経営を成功させるためのポイント

学習塾業界は拡大傾向にある一方で、廃業する塾が多いのも事実です。そのため、何も考えずに開業するのではなく、成功のコツ・ポイントを押さえておく必要があります。


塾の経営を成功させるために押さえておきたいポイントについて、詳しくみていきましょう。


まずは基盤を固める

塾の開業当初は、思うように生徒が集まらず収支のバランスが崩れがちです。先行投資といって多額の設備を導入したところで、その有用性は生徒と保護者になかなか伝わりません。まずは、コストを徹底的に抑えて利益率を高め、経営基盤を固めることを優先しましょう。


塾経営を続けることで経営ノウハウが蓄積されていき、失敗のリスクを抑えて事業を拡大できるようになります。また、広告効果や口コミでの集客には時間がかかるため、効果がないからといって早々にやめてしまうことはおすすめできません。


集客にかけるコストは抑えつつ、継続的に行うことが大切です。


時代の変化に合わせて経営方針を変える

集団指導型から少人数指導、個別指導のトレンドへと切り替わったように、今後も時代の節目にトレンドが変化する可能性があります。そのとき、塾のタイプや経営方針を変えずに経営を続けるか、時代の変化に合わせて臨機応変に対応するかは、慎重に検討しなければなりません。


このままでは経営難に陥ると感じたときは、プライドを捨てて方針を大きく転換することも大切でしょう。


満足度を上げて退塾率を下げる

塾の経営で注目したい指標が「退塾率」です。退塾率は、全生徒に対する退塾した生徒の割合を指します。退塾率が高いと塾の収益が安定しないうえに、辞める人が多いとの噂が広まることで集客にも影響を及ぼします。


退塾率を下げるためには、生徒はもちろん保護者の満足度を上げなければなりません。使用する教材のわかりやすさ、講師のレベル、生徒同時が切磋琢磨できる環境かどうかなど、満足度に関わる項目はさまざまです。


また、塾の立地が悪い場合は、送迎が大変との理由で他の塾へ転塾されてしまう可能性があります。

どうしても立地の悪さで満足度が下がる場合は、それでも通いたくなるような強みを作るなど、総合的な満足度を引き上げる施策が必要です。


リスクを抑えて塾経営を始めるならM&Aを検討しましょう

今回は、塾の経営の始め方や成功のポイントなどについて解説しました。塾の経営を始めようと考えている方は、今回解説した内容を参考にしっかり準備を進めましょう。


また、なるべくリスクを抑えて塾の経営を始めたい、準備の負担を減らしたいという方には、M&Aによる塾の買収をおすすめします。


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