こんにちは!「学習塾売却のセカチャレ」を運営する株式会社インフィニティライフです。
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セカチャレは学習塾専門のM&Aサポートサービスですが、「学習塾の買収に興味がある」「後継者問題を解決するために学習塾を売却したい」といった場合は、M&Aについて知識を深めることが大切です。この記事では、学習塾業界のM&Aについて、業界の動向から事例、譲渡側・譲受側のメリット・デメリットなどまで詳しく解説します。
目次
M&Aとは、Merger and Acquisition(合併・買収)の略称です。2つ以上の組織の合併や組織の売却・買収により、事業拡大や経営の多角化などを図ります。大きな企業が行うイメージがあるかもしれませんが、会社勤めの人が小規模の学習塾を買収するパターンや、エリア拡大を目的に学習塾が学習塾を買収するパターンもあります。
特にセカチャレでは、比較的小中規模の案件を取り扱うことが多く、個人の方も多いことが特徴です。
学習塾業界は、学習・進学の指導を行う施設で構成されています。学習塾業界の市場規模やM&Aの動向などについて詳しく解説します。
経済産業省の「特定サービス 産業動態統計調査(2023年2月公表 )」によると、2022年の学習塾の売上高と受講者数は次のとおりです。
売上高……5,549億円(前年比0.6%増)
受講者数……1,467万人(前年比0.2%減)
売上高が増加している一方で受講者がわずかに減少している理由は、授業料が上昇傾向にあるためです。
また、2019年までは売上高と受講者数の推移は横ばいでした。コロナ禍でも大きな影響を受けておらず、コロナ禍からの回復により受講者数が増加しています。少子高齢化によって学習塾業界は下降傾向にあるといわれていますが、市場は堅調に成長しています。
学習塾業界では、主に大手企業によるM&Aが活発に行われています。各社、目的や指導タイプ、通信教育の有無、対象年齢などに差がありましたが、業界再編が進むにつれて、ターゲットや事業領域が拡大している企業が増えています。
また、デジタル教育を推進する流れがあるため、IT企業とのM&Aも活発に行われている状況です。企業勤めの人が学習塾を買収してビジネスを始めるパターンも少なくありません。
学習塾は、比較的開業が容易なため、新規参入しやすい業界として知られています。このため学習塾数が増加し、市場は激化しています。加えて、少子高齢化の進行により、小学生から高校生までのターゲット層が減少しており、学習塾が生徒を取り合っている状況です。
昨今のM&Aを見ると、従来の集団指導から個別指導やeラーニングへの変化、または事業領域の拡大が進んでいます。学習塾業界は今後も再編が進み、激化の一途をたどるでしょう。
学習塾業界のM&Aの事例を3つ紹介します。ここで紹介する事例は業界の大きなニュースになるような大規模なM&Aです。これらの他にも中小企業や個人のM&Aが活発に行われています。
株式会社ベネッセホールディングスは、教育プラットフォームを運営するUdemy社に対し、約55億円の出資を行うことを発表しました。
Udemy社は、世界各国で5.7万人の講師、5000万人の受講生、15万本以上の動画を提供するオンライン教育サービスを展開しており、今なお成長を続けています。今回の出資により、ベネッセコーポレーションはUdemy社との日本国内における共同運営の独占権を取得しました。
Udemyが保有する社会人学習者の履歴データの解析をもとに、社会人向けの新規事業開発やキャリア支援事業の開発などを通じて、社会人の学びとキャリアにおいて新たな社会基盤を創造することを目指しています。
増進会出版社は、栄光ホールディングスとの賛同のもとで自社の完全子会社のZEホールディングスを通じて公開買い付け(TOB)を行いました。増進会出版社と栄光ホールディングスは、平成21年12月29日に資本業務提携契約を締結しており、一体経営による教育事業の強化と社会貢献を目指しています。
市進ホールディングスは、旅行業のパス・トラベルの全株式を取得し子会社化しました。取得価格は6000万円で、取得予定日は2018年3月29日です。パス・トラベルは、学術・ビジネス出張、観光旅行などの企画・手配を大学や企業・個人に対して実施しています。
今回のM&Aにより、グループの取引先や関連先企業向けの旅行事業を展開するとしています。小中高生向けのイングリッシュキャンプや勉強合宿プランなど、学習塾と親和性が高いビジネスを展開する方針です。
これらのM&Aは学習塾業界内ではとても大規模なM&Aになります。
こうした大規模なものだけではなく、教室1教室からの案件など、M&Aも様々です。
学習塾を売却する理由は、後継者問題の解消や譲渡対価を得て別事業に投入することなどです。学習塾を売却するメリットについて詳しくみていきましょう。
学習塾を売却することで、譲渡対価を得ることができます。譲渡対価には、塾の資産や顧客リスト、知的財産権なども引き継がれるため、これらの金額や数、質などが優れていればいるほどに譲渡対価が高くなります。
売却価格は、業績や教室の立地条件、設備などによって異なりますが、一定の評価を受けた学習塾であれば、それなりの譲渡対価が期待できます。退職金や次のビジネスへの資金調達などに活用すれば、将来の経済的安定性の確保につながるでしょう。
中には、譲渡金0円で、撤退費用が抑えられるといったメリットがある案件もあります。譲渡金を得るだけではなく、支出を抑えることができることも、M&Aのメリットであるといえます。
学習塾の売却によって、講師や生徒に大きな迷惑がかからない点もメリットの1つです。学習塾を閉業する場合、すべての生徒は途中で退塾することになり、講師も全員解雇となります。第三者に譲渡すればサービスを継続できるため、講師や生徒が塾を去る必要もありません。
自身が経営してきた塾が残ることもメリットの1つです。多くの労力や時間をかけて経営してきた塾が後世に残ることに喜びを感じる方は多いのではないでしょうか。また、過去の努力が無駄にならないことで、精神的なショックを抑えられるとも考えられます。
年齢や体調を理由に経営者の立場を退きたいと思っていても、安心して学習塾を任せられる人物がまわりにいない場合、やむを得ず閉業することになります。第三者に売却すれば塾後継者問題を解決できます。
実際、セカチャレにも多くの引退を考えている学習塾経営者からお問い合わせをいただきます。
学習塾の売却を検討する際は、メリットだけではなくデメリットも確認が必要です。次のデメリットを理解したうえで売却すべきかどうか判断しましょう。
学習塾を売却する場合、譲渡先を見極めることが非常に重要です。譲渡先が自社のビジョンや理念に合致しない場合、新オーナーと講師や生徒の相性が合わず、結果的に教室の雰囲気が悪化してしまうことがあります。そのような場合、講師や生徒が退塾する可能性が高まります。
事前に買収先とビジョンを共有するとともに、買収後の運営方針などを十分に検討することが大切です。
学習塾を売却したくとも、買収を希望する企業・個人が見つからないこともあります。教室の規模や立地条件などによって、売却先が限られてしまう場合もあるでしょう。また、買収先の条件が自社の要望に合わない場合は、売却を断念することも考えられます。このようなリスクを軽減するためにも、M&Aの専門家に相談することが大切です。
学習塾専門のM&Aプラットフォーム「セカチャレ」は、学習塾を売りたい人と買いたい人をつなげるサービスを提供しております。アドバイザーによる全面的なサポートも可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。
学習塾の買収側にもメリットとデメリットがあります。まずはメリットから詳しくみていきましょう。
学習塾の買収は、新規に学習塾事業を立ち上げる場合に比べて、経営破たんのリスクを抑えることができます。新規で立ち上げる場合、施設や設備、講師などを準備する必要があるうえに、生徒も集めなければなりません。
その地域の競合が強い場合、生徒がなかなか集まらないことも考えられます。講師や設備、生徒などが確保できている学習塾を買収すれば、早期の事業の安定化が見込めます。
学習塾業界は、引き続き一定の需要が見込まれている業界です。しかし、新規参入が難しいため、早々に撤退することになるリスクが高いと言えるでしょう。既存の学習塾を買収すれば、比較的容易に学習塾業界に進出することができます。
そこで蓄積したノウハウを別事業に役立てたり、自身のスキルアップにつなげたりして、さらなる飛躍を目指すことも可能です。
既存の学習塾を買収する場合、事前に売上高を知ることになります。それにより収益の見通しがつきやすいため、今後の事業計画を高いレベルで策定できるでしょう。収益の見通しがつかない場合、あらゆるリスクをより一層考慮しなければなりません。リスクが高くなればなるほどにチャレンジが難しくなり、事業成長にブレーキがかかります。
学習塾の買収にはデメリットもあります。次のデメリットを踏まえて、学習塾の買収を検討しましょう。
前経営者の影響力が強い場合、オーナーが変わると生徒の退塾や講師の退縮が相次ぎ、事業が破たんすることになりかねません。この場合は、オーナーに引き続き運営に参加してもらい、時期を見て体制を変更することになる可能性があります。
大規模のM&Aにおいては、デューデリジェンスによるリスクの洗い出しが必要です。経営状況や財務状況、人材の質などを詳細に調査し、リスクを洗い出して対処します。
中小企業や個人のケースではデューデリジェンスを行わないことが一般的ですが、リスクがないわけではないため、信頼できる経営者かどうか慎重に見極めなければなりません。
学習塾には、学習塾特有の要素が多々あります。ポイントを押さえてデューデリジェンスが行えることも、セカチャレを利用するメリットの1つといえるでしょう。
学習塾の買収において、人材の質は非常に重要です。生徒やその保護者は学習塾のネームバリューよりも講師の経歴や実力を見て学習塾を選ぶ傾向があります。買収前には、講師の質や能力を把握することは難しいことがあります。そのため、買収後に必要に応じて人材の育成や改善に取り組むことになるでしょう。
学習塾のM&Aを実施することを決めたものの、スムーズに進まないケースがあります。学習塾のM&Aのリスクについて詳しくみていきましょう。
学習塾のM&Aを進める際には、適切な譲渡・譲受先を見つけることが重要です。しかし、市場環境や競合状況、譲渡条件などの要因により、希望する譲渡・譲受先が見つからない場合があります。このリスクを軽減するためには、十分な市場調査やM&Aの専門家のサポートを受けるなどの事前準備が必要です。
経営者が代わったことで雇用条件が変化する場合があります。経営効率化やコスト削減のために従業員の待遇や福利厚生が見直された場合は、従業員のモチベーションや満足度が低下し、授業の質低下が起きて生徒の退塾が増える可能性も否定できません。
買い手と売り手の双方の利益を考慮しつつ、M&A後の雇用条件について十分にすり合わせることが重要です。
学習塾のオーナーが変わることは、生徒やその保護者にとって大きな変化となります。M&Aがうまく進まなかったり、統合後にサービスの品質やカリキュラムが変化したりすると、生徒やその親からの印象が悪くなる可能性があります。学習塾を続けるためにも、信頼関係の維持と授業品質の維持・向上に注力することが大切です。
企業同士によるM&Aの場合、異なる企業文化を持つ組織が統合されます。企業文化の相違により、組織の価値観や働き方に違いが生じることもあるでしょう。場合によっては、従業員の意識やモチベーションのズレ、コミュニケーションの質低下が起こります。
学習塾のM&Aは、自分で買い手や売り手を見つけて交渉することも可能ですが、忙しい中からお互いに時間を作り、適切な形で交渉や手続きを進めることは困難です。そのため、M&Aは専門家にサポートを依頼する必要があります。
学習塾のM&Aをプロに相談する意義について詳しくみていきましょう。
M&Aアドバイザーは、独自のネットワークやリサーチにより、条件に合った譲渡・譲受先を見つけることができます。また、成功報酬型の契約を結んでいる場合が多いため、成功報酬を受け取るために最大限の努力をすることが期待されます。
M&Aアドバイザーは、条件の調整や交渉をサポートできます。譲渡・譲受価格、支払条件、雇用条件など、さまざまな条件を専門家のアドバイスに基づいて交渉できるため、好条件で契約が成立する可能性が高まります。
M&Aアドバイザーは、契約書類の作成支援や雑務などの業務もサポートできます。契約書類には、譲渡・譲受価格、支払条件、雇用条件、保証条項などが含まれます。これらの項目に問題があると、契約後にトラブルになるでしょう。M&Aアドバイザーが書類の作成支援やレビューを行うことで、契約後のトラブルのリスクが軽減します。
学習塾のM&Aを検討する際は、まず専門家に相談することが大切です。
学習塾専門のM&Aプラットフォーム「セカチャレ」は、学習塾のオーナーと学習塾を買収したい人をつなげるとともに、プロのアドバイザーが条件交渉や各種契約をトータル的にサポートしております。まずはお気軽にご相談ください。